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《忘れないため情報の再発信》

【秘密警察の記録】ドイツのBStUについて

かつて第二次世界大戦後から1989年にかけて東西に分断されていたドイツ。

 

そんなドイツにはBStUという組織があります。

 

 

英語版の正式名称は The Federal Commissioner for the Records of the State Security Service of the former German Democratic Republic になってます。無理やり日本語にするならば旧ドイツ民主共和国国家保安サービス記録連邦委員会といったところでしょうか。なお英語版の略称はStasi Records Agencyになっています。

 

この組織は東西冷戦時代の東ドイツドイツ民主共和国GDRの秘密警察である国家保安省、通称シュタージに関する記録を保管管理しています。また望むならば条件付きで記録を閲覧することができるそうです。ナチス時代のドイツにもゲシュタポという秘密警察が存在していましたが、一説によると国民監視を上回るんだとか。当時国民の間では密告が奨励され多くの東ドイツ国民がシュタージに協力しました。

 

ちなみにBStUではロシア連邦大統領のウラジーミル・プーチン氏は旧ソ連の情報機関KGBの現役職員だった頃 当時ソ連の衛星国であった東ドイツに派遣されていた時期がありその時のパスポートが2018年に発見されています。(このときの経験から今でもドイツ語に堪能なんだとか)

 

 

今ではもうその姿を消したシュタージ。しかしシュタージが残した爪痕は大きく、今もこの爪痕に悩まされている人もいることでしょう。

 

こうしたことを繰り返さないためにもシュタージを含む歴史の闇と呼ばれる時代の記録を残していくことは大切なのかもしれません。